低意識ごはん、その実態と考察
先日ごはん写真いっぱいのエントリを公開しましたが、あれはいわば「ライトサイド」、ジェダイの所業です。それに対しての「ダークサイド」、シスの所業として存在するのが、その名も「低意識ごはん」。時折ソーシャルメディアに写真を流すのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
今回はごはんの暗黒面こと「低意識ごはん」についてご紹介します。
低意識ごはんとは?
忙しかったり疲れたりしても、おなかは順調に減るのです。にんげんだもの。
忙しいから時間がない、疲れてるからめんどくさい。でも、私が働いているのは毎日の料理を楽しみにする会社です。コンビニメシやカップラで済ませず、なにかちょっとでも、気持ちだけでもクックをパッドしたい。そんなジレンマの中で編み出されたのが「低意識ごはん」です。
低意識ごはんのおいたち
手軽なごはんの代表選手として、袋のインスタントラーメンがあげられます。藤子不二雄で育ったみなさんには「小池さん」といえばピンとくるかもしれません。
いっぽう、会社にはキッチンがあり、食材や調味料のストックがあり、基本的に自由に使えます。
このような環境で、手軽に、最低限なにか料理を、できるだけおいしく。こうした要件から、低意識ごはんは生まれました。
低意識ごはんの構成要素
低意識ごはんは、基本的に以下の要素で構成されています。
- インスタントラーメン
- 具
- 生卵
順に見ていきましょう。
インスタントラーメン
価格、入手性、味の好みから、これらをよく使っています。
具
肉と魚介類は冷凍庫に、野菜は冷蔵庫にストックされています。
- 肉
- 牛バラ肉
- 豚バラ肉
- ベーコン
- 鶏もも肉
- 合い挽き肉
- 鶏挽き肉
- 魚介類
- シーフードミックス
- アサリ
- 切り身(鮭など)
- 野菜
- 季節のものがいろいろ
これらを組み合わせて「ラーメンの具」を作るのが、低意識ごはんにギリギリ残された「意識」の部分です。
生卵
ラーメンには生卵を入れる派なのです。見た目も華やかになるしね。
低意識ごはんの作り方
それでは、実際の作り方をご紹介します。
- 肉・魚介類と野菜を使い、具を作る
- ラーメンを作る(具を汁っぽく作ることで、スープを省略することもある
- 生卵を落とす
「手軽」と「最低限の調理」が両立しているのがおわかりになるでしょうか。いやしてるんですってば。
低意識ごはんの作例
それでは、実際に私が作って食べた「低意識ごはん」たちを紹介していきましょう。
- 豚バラ肉・キャベツ・長ネギ
これがおそらく最初の「低意識ごはん」。まだ名前が付けられていません。コメントにあるように、「ラ王 醤油味」に肉野菜炒め(豚バラ肉とキャベツ・長ネギ)をのせています。
- 牛バラ肉・キャベツ
すでにこの時点で「低意識ごはん」の基本形が完成しています。
- 豚バラ肉・小松菜
これは作っている最中に通りかかった同僚と3人で食べた様子です。ヤング中村氏が「ラディッシュのバター醤油ソテー」を作ってくれたので、かなり意識が高い低意識ごはんになっています。
- シーフードミックス・ほうれん草
肉の在庫がなかったのでシーフードミックスを使ってみたら、なかなかおいしくできました。ラーメンを茹でる鍋にそのまま放り込めばよいので、さらに意識を低められます。
- 豚バラ肉・ニンニクの芽
ニンニクの芽を発見したので使ってみました。意外と火が通るまで時間がかかる、ということを学びました。あらかじめ電子レンジで加熱すると、手早さを上げ意識を下げることができそうです。
- 鶏挽き肉・ほうれん草
挽き肉でそぼろ風にするパターンはこれが初登場です。また、意識の低さについてもコメントで言及しています。
- アサリ・ベーコン・キャベツ・シメジ
冷凍のアサリで酒蒸しを作っています。具の汁をスープとして利用するのはこれが初出です。
- 合い挽き肉・ピーマン・長ネギ
味覇・甜麺醤・豆板醤で中華風に味付けし、多めの汁に片栗粉でとろみをつけています。
- 豚バラ肉・タマネギ・ピーマン
あんかけ風ラーメンのブームが続いています。
- 合い挽き肉・ナス・ピーマン
やや気温の低い日だったので、普通にスープを作ったラーメンにあんかけ風の具をのせてみました。
- いなばのタイカレー(グリーン)・ソーセージ・目玉焼き
缶詰のカレーをメインの具にするという低まりきった意識。目玉焼きを焼いただけで「調理」と言い張るには、いささか苦しい作例です。
低意識ごはんの効能
冒頭では「ダークサイド」と自らdisっていますが、低意識ごはんにもけっこういいところがあります。
- 経費節減(外食に比べると圧倒的なCP)
- 低カロリー(飲みに行ったり外食したりに比べれば…)
- 気分転換(食材の在庫を勘案しながら設計 / 実装するのはいい気分転換)
低意識ごはんと「ズボラ飯」
先日の転職エントリにウイッシュリストを紛れ込ませておいたら、こんな本をいただいてしまいました。
元ネタである「花のズボラ飯」については説明を省略しますが、いただいたこの本、第3章がなんと「奇跡の即席ラーメン」という内容。
原作で登場する「サポイチ塩の野菜炒めドカのせ」をはじめ、即席ラーメンのアレンジレシピはまさに今回定義した「低意識ごはん」そのもの。「なんちゃってサンラータン」とか非常によいので、今度マネしてみようと思います。
低意識ごはんのこれから
「最低限の調理を…」というポリシーからもわかるように、低意識ごはんを作る真の目的は「意識は低いがゼロじゃない」と言い張ることです。
最低限の意識を保ったままさらなる効率化とバリエーションアップを目指して、今後は…
- 袋ラーメン以外の可能性を追求する
- 具のバッチサイズを大きくし作り置きを可能にする
- 入手性のよい素材で具のバリエーションを増やす
…というあたりに取り組んでいきたいと思います。
今後も「手早く・おいしく・意識低く」をモットーに、ごはんを作り続けたい所存です。この記事を読んで「低意識ごはん」に興味を持った方は、ぜひこちらからご連絡ください。