平日家で飲むのをやめてみた

そろそろ、お酒やめようかな…?

個人的におつきあいをさせていただいてる方はよくご存知だとは思いますが、ぼくは酒飲みです。ご迷惑おかけした方、ほんとうにすみません。

コロナ禍での在宅勤務もすでに1年を超え、自宅への引きこもり度合いは増すばかりです。在宅勤務には「おはようからおやすみまで仕事できる」という恐ろしい一面があり、そのストレスからつい、業務終了した瞬間ビールをかしゅぷはーとやる生活が続いていました。

通勤時間がなくなる分生活のリズムも前倒しになり、一般的な平日は午前8時から午後5時を業務時間とすることが多くなってきました。つまり、防災無線から「ゆうやけこやけ」が流れる頃にはすでにシラフを失っているのです。

なんとなくこのままじゃいかんと思い続けて早幾年、ある日facebookで「そろそろ、お酒やめようかな」と思ったときに読む本のリンクが流れてきました。

なにか大きなきっかけで意気込んで始めるより、特に思い入れのない些細なことから始めるというのは、思い返せば20年ほど前に禁煙したときと同じでした。それならひとつやってみるかと、禁煙のとき同様、周囲に宣言することから始めてみました。


宣言してみた

いきなりゼロにするのは不安ですし、失敗した時のダメージも気になります。それに、冷蔵庫には「栄光富士 純米大吟醸 七星」が冷えているので、これを無駄にするわけにはいきません(…という発想がすでにあかんのですが)。

ということで、まずは「平日」「家で」飲まないことをルールにしました。

ただし特別ルールとして「金曜午後は休日、日曜午後は平日」というのを採用しています。これは、会社員をしてるとやっぱりThank God It’s Fridayしたくなることもあるじゃろうという読みもあるのですが、宣言した週にツマが豊洲きょう着く便でいろいろ金曜着で頼んじゃった、という事情もあります。

2週間での変化

今日でちょうど2週間。最初の宣言通り、日曜午後から金曜午前中までは飲まずに過ごしています。たった2週間ですが、けっこういろんな変化がありました。

睡眠の質がよくなった

寝酒なしで寝つけるか結構不安だったのですが、初日からわりとすんなり眠る事ができ、そのまま7時間熟睡していました。睡眠の課題として感じていた、明け方目が覚めてしまったり、鼻が詰まって口呼吸になるから目が覚めると口の中が乾燥しきっている、なんてこともなくなり、睡眠の質も改善したように思います。ツマからも「イビキが軽減した」と言われたし。

寝起きもすっきりしています。平日は抑えて飲んでるから二日酔いしてない…と思い込んでいたのですが、やっぱり朝までアセトアルデヒドを引きずっていたようです。

胃腸の調子がよくなった

わりとおなかが壊れがちでトイレの回数も多かったのが、3日目ぐらいからあきらかに快調になりました。金曜・土曜と飲んだら前の調子に戻ってしまったので、明らかにアルコールの影響だったようです。

体重が減った

食事も運動量も特に変えていないのに、2週間でスッと3kg減っていました。そういえば夕食に用意した食材を使いきれないことがけっこうあって、「飲むと太るのは食欲が増すからだ」というのを知識ではなく経験として実感しています。

コンテンツ摂取量が増えた

シラフだと浴槽にゆっくり浸かってもリスクがないので、防水モデルのKindleでぬるい湯に浸かりながら本を読む、という習慣ができました。また日曜夜は平日扱いなので、「麒麟がくる」「青天を衝け」と続けて見ている大河ドラマの内容がしっかり頭に入るようになりました。

飲みたい気持ちが弱くなった

中4日で金曜飲んだビールは、さぞかしうまかろう…という期待ほどのものではありませんでした。うまく言語化できないんだけど、「あれ、こんなんだったっけ?」という感じ。結局その日はビール1本と日本酒1合をゆっくり飲んで、合間に炭酸水やノンアルコールのレモンサワーで満足しちゃいました。

翌週の金曜日はオンライン飲み会で飲みすぎてしまったので、まだまだ注意は必要そうです。四合瓶を目の前に置いたまま飲んじゃいけないな…。

酒のかわりに飲んだもの

仕事終わりのかしゅぷはーは、炭酸飲料をガーッといくことでわりと満足することがわかったので、炭酸ものを中心にいろいろ試しています。

サントリー「のんある晩酌 レモンサワー」

炭酸強めレモン強めで、甘くないから食事の邪魔もしない優秀なやつです。商品名に「晩酌」とか「レモンサワー」がついてるので日中飲むのはちょっと気がひけるのですが、いつ飲んでもいいもんだろうか…。


ポッカサッポロ「グリーンシャワー」

ホップの爽やかなフレーバーがついた炭酸水。店頭で見かけないから終売かと思い込んでいたのですが、全然普通に販売していました。草っぽい感じがあるので合わない人には苦手な感じかもしれません。週末、冷凍庫に残っていたキンミヤ焼酎 シャリキンパウチを割ったら、それはそれでうまかった(あかんやつ)。


サントリー「オールフリー ライムショット」

「ビールテイスト飲料」とアピールしてるけど、ライムのフレーバーがかなりしっかり入ってて、個人的にはもう別の飲み物になってるように思います。しかし、麦汁使ってるのにカロリーゼロってどういう科学の勝利なんだろう…。


タマノイ「タマノイ はちみつ黒酢ダイエット」

濃縮タイプなので炭酸水で割って飲んでます。もともとサワー作るために買い込んであったんだけど、ノンアルでも十分おいしくいただけます。結構甘みがあるので満足感が得られるのもいいところ。カロリーは…「ダイエット」って買いてあるしきっと平気でしょう、うん、たぶん。


そのほか

よく言われることではありますが、水分補給大事ですね。在宅勤務は時間が溶けがちなので、意識してたくさん飲むようにしています。乾いた状態で業務終了を迎えちゃうと、かしゅぷはーが恋しくなりそうだし。

参考書籍

じつは結構前からこの手の本を少しずつ読んでいます。

禁酒セラピー

2014年の正月、社員旅行で飲みすぎてとんでもない二日酔いになった帰りのバスで読んだ本です。これは、読んでもやめられなかった…(二日酔いがおさまったから)


しらふで生きる 大酒飲みの決断

実はタイトルを見て買うだけ買って、いまだに積んでます。夜が長くなったので、そろそろ読もうかな。


「そろそろ、お酒やめようかな」と思ったときに読む本

今回のきっかけになった本です。見た瞬間ポチって大急ぎで読みました。とにかく普通のことがわかりやすく書かれてるので、理論武装には十分だと思います。「ナルメフェン」という減酒治療薬があること(保険適用)、「減酒外来」という診療をする医療機関が増えてること、という知識を得られてちょっと安心することができました。やばかったら駆け込むぞ…と思ってるのですが、今のところ用はなさそうです。


マンガで分かる心療内科 依存症編(酒・タバコ・薬物)

SNSでオススメされて読んでみた本。「マンガで分かる心療内科」を見たことある人は多そうですが、「あのノリ」で単行本1冊分、依存症について詰め込んでくれます。ドーパミンを軸にした依存の仕組みを知っておくのは酒以外の依存に対抗するためにも有効そう。


失踪日記 / アル中病棟

軽いタッチの漫画なので悲壮感はないんだけど、これ読んでなかったら今回の宣言はしなかったかなあ…とも思います。著者は2019年に食道がんで亡くなっていますが、飲酒・喫煙と食道がんには強い相関があるらしく…。



ということで

今のところ「平日家で飲まない」は順調に守れています、というご報告でした。飲む日も量をコントロールできるようになりつつあります(「なった」とはいえないけど)。やせるし時間はできるし、メリットもたくさんあるので、このまま続けていければ、ぼくにとっては「コロナ禍による数少ないよかったこと」になりそうです。

飲まないと、夜が長いんですよ。