低温調理で作るサラダチキンは体脂肪を減らす神食材だった
これは低温調理 Advent Calendar 2017 12/10の記事です。わりと埋まってないのでみんな参加してくれるといいと思うよ。
さて。みなさんは肉を煮ていますか?いまやAnovaは一家に一台以上の普及家電となり、低温調理で画像検索するとそれはうまそうな赤やピンクの画像が並びます。うんうん、アクチンが変性していない肉の食感は、それは素晴らしいものです。
低温調理した肉のうまさや素敵さは、ぼくも過去に何度か書いてきました。
- まだアクチンの熱変性で消耗してるの? – 低温調理による革命的肉食のすすめ – #ヨーグルティア肉 – Kwappa談話室
- 闇LTでAnovaとCooking for Geeksと低温調理について語ってきた話 – Kwappa談話室
- うまい肉を食うための科学 / Kwappa さん – ニコナレ
これらの記事で紹介したのは、いずれもわりと「ごちそう」感のある作例が中心でした。もちろんそれはそれでおいしいし上手に調理した塊肉は最高なのですが、それはそれとしていつだっておなかがすくし、おいしいものを食べたいのです。この記事では、いままで「ハレ」でなく「ケ」の視点から、低温調理で作る作例として「サラダチキン」をご紹介します。
神の名はサラダチキン
鶏むね肉は高タンパク低脂肪で価格も安く、自炊クラスタにも筋肉クラスタにも人気の高い食材です。以前は「鶏はむ」という名前でレシピが研究されていたのですが、最近になってコンビニを中心に「サラダチキン」という商品が流通するようになりました。
しかしコンビニのサラダチキンはパサつきを感じるものも多く、そのまま食べるにはやや罰ゲーム感があるのも事実です。パッケージを少し開けてレンジ加熱するとだいぶマシになるのですが、変性してしまったアクチンは元には戻りません。
そこで低温調理の出番です。アクチンが変性しない温度で、好きな味をつけられ、しかもサラダチキンより安い。冷蔵庫に常備しておくと、普段のごはんを手早く仕立てることができます。
ということで最近安定してきた作り方をご紹介します。
- 鶏むね肉は皮を外す
- ぼくはdevなので脂質を気にしていますが、ダイエットとは無縁の国の住民はそのままでもかまいません。
- 総重量の1%の塩をまぶす
- 塩分濃度は0.8%あたりが一番うまいと感じるらしいです。吸収ロス分を考えるとこの辺がちょうどよいようです。
- 胸肉1枚あたり1/2カップ程度の鶏ガラスープを作る
- 水分と一緒に加熱するとよりしっとりをキープできます。ぼくが使ってるのはユウキ 化学調味料無添加のガラスープ。
- ジップロックに密閉し、60度前後で7時間程度加熱する
お好みでローズマリーやバジルなどのハーブを入れてもよいですが、サラダチキン同様プレーンがいちばん使い勝手がいいようです。「今夜はてづくり気分」を作っても、コンビニのサラダチキンよりうまく仕上がります。また、残った汁も普通に鶏ガラスープですから、一煮立ちさせてアクを取るとうまい汁になります。
なんらかの汁でキャベツやブロッコリーなどを茹で、紀文の糖質0g麺にかけて、玉子とサラダチキンをのせる、というのが昼食の定番になってきました。サラダチキンを作った時の汁も有能ですし、エバラの「プチっと鍋」シリーズも使い勝手が非常によいです。
コストコで人気の「さくらどり むね肉」は2.4kgという一見ウッとなる量ですが、実は1パック7〜8枚と、思ったより現実的な分量です。パサつかせずに処理しておくと普段のメシやつまみがとても楽に仕立てられるようになります。
財布にも体脂肪にもやさしい、低温調理で作る鶏むね肉のサラダチキン。冷蔵庫に常備しておくの、めっちゃおすすめです。