増田(仮名)メソッド
後輩に増田(仮名)君というプログラマがいる。仕事は速くそして手堅い、優秀なプログラマである。唐突だが今日は、彼の仕事に対する取り組みを『増田(仮名)メソッド』として紹介し、検証してみることにしよう。
『増田(仮名)メソッド』の全容はワンセンテンスで表現できる。
定時で帰ることに全力を尽くす。
こんだけ。言うは易し行うは難しの典型例か。
お題目だけじゃ漠然としすぎているので、増田(仮名)君の特質と行動指針を分析してみることにする。
- 集中力
- 座って集中していられる持続時間が長い。
- 集中に入るために必要な時間が短い。少ない助走で集中ゾーンに入れる。
- 喫煙しない。ニコチンの禁断症状で集中力が落ちることも、喫煙室への移動でのタイムロスもない。
- 見積力
- 作業に必要な期間を正当に見積もれる。無駄なマージンは乗せないが、あとで自分の首が絞まるタイトな見積はしない。
- 要求された期限は確実に守る。見積どおりのペースで確実に進捗を重ねることで信頼をゲット。
- 浮いたマージンは確保して種をまく。次の案件の下準備をすることで貯金を作る。
- 徹底力
- 定時に帰るというスタンスを周囲にアピールする。信頼があるので認められやすい。
- 給湯室みたいなフラストレーション吐き出し会には参加しない。
- 自分の幸せが何かをきちんと認識している。次のオフをどう過ごすか、常にビジョンを持っている。
私個人としては給湯室と謗られても飲みにケーションは好きだし(単なる酒好き)、集中力が薄いのは性格なので仕方がない。しかし「見積力」の部分など見習うべきところが多々あるので、積極的に模倣して取り入れてみたいと思う。
ちなみに私のチームでは、増田(仮名)君より早く退社することを『増田(仮名)越え』と呼んで称えている。そして私が増田(仮名)越えするときは、「やった、今日は『増田(仮名)越え』だ!」と高らかにアピールすることで、メンバにも早く帰る意識を持ってもらうよう意識している。
なお、今回のエントリはさとうようぞうさんに紹介していただいた、Seasar Conference 2008 AutumnのLightning Talk「全ては定時退社のために」[PDF]に影響されて書いたものである。このPDFを社内のグループウェアに貼っておいたら、隣の部署の課長にだけ大変激しく賛同された。そうだよね、真っ当な時間に帰りたいよね。
●さむしんぐにゅぅ
http://blog.somethingnew2.com/
●Seasar Conference 2008 Autumn – Session
http://event.seasarfoundation.org/sc2008autumn/Session
●A5: Lightning Talk : 「全ては定時退社のために」[PDF] – EnogunoCap(三上本史)
これとはまったく相反する話で「品質と善意」というテーマがあるので、いずれまた別の機会に書いてみるつもりだ。 [3]: http://event.seasarfoundation.org/sc2008autumn/viewAttachment.do?_pageName_=Session&_fileName_=sc2008autumn_a5_lt_allforyourteiji.pdf